長い時間、同じ体勢でいると体重がかかっているところが痛くなりませんか。
これが長時間続くと床ずれ(褥創:じょくそう)が起こってしまいます。
褥創になるとそこから菌が入り感染症を起こしたり、最悪の場合は命にかかわります。
今回は褥瘡ついて必ず知っておいたほうがいい3つのポイントをご紹介します。
一度、褥瘡になると治癒するまでに非常に長い時間を要するため、褥瘡にならないように予防することがとても大切です。
それでは3つのポイントをご紹介していきますね。
ポイント①:褥瘡とは?
褥瘡はカラダの一部に長時間圧迫がかかり続けることで起こります。
特に寝たきりや入院中の方など、自ら寝返りができない方に発生します。
褥瘡が発生しやすい部位は“骨が突出している”ところです。
このように骨が出ている部分は注意が必要です。
仰向けで寝てみてください。
“かかと”や“仙骨”など床と接しているのがわかると思います。
私たちは寝ている時に自然と寝返りとしています。
寝返りをすることで一点に圧がかからずに済むため褥瘡ができません。
しかし寝たきりや入院中の方など自ら寝返りができない方は、長い時間一点に圧が加わるため褥瘡ができてしまいます。
このように一点に圧が加わらないように予防することがとても大切です。
ポイント②:褥瘡の予防方法とは?
では、なぜ褥瘡ができてしまうとよくないのでしょうか。
一番の問題は感染症です。
感染が起こると体中に菌がまわり命にかかわることがあります。
そのため褥瘡にならないように予防することが大切になります。
予防のポイントは一ヶ所に圧がかからないようにすることです。
先ほどご紹介したように仰向けで寝ている状態では“かかと”に圧が加わりやすく褥瘡が起こる可能性が高いです。
予防するためには、骨の出っ張っている部分がベッドと接しないようにすることです。
例えば足の下にクッションを置いて足を上げておくことで“かかと”がベッドに接することがなくなります。
この他には褥瘡予防グッズを使うこともいいでしょう。
このような“かかと”につけるグッズは、実際に入院患者様でも使用することが多くあります。
もう一つの予防方法は姿勢を変えることです。
これを体位変換といいます。
同じ姿勢でずっといると一ヶ所に圧がかかるため褥瘡ができてしまいますよね。
例えば右を向いて寝ているのであれば、左側に向いて寝るのでもいいでしょう。
体位変換は長くても2時間に1度は必ず行ってください。
体位変換をこまめにすることで褥瘡を防ぐことができます。
体位変換を行う以外にもベッドのマッド自体が自動的に圧を変えてくれるものもあります。
ポイント③:栄養状態と褥瘡の関係とは?
実は褥瘡は栄養状態とも密接な関係にあります。
なかでも亜鉛(あえん)がキーポイントです。
亜鉛は体内に入りタンパク質をつくったり、傷の治りを早めます。
またタンパク質は皮膚を作ります。
この亜鉛が減ってしまうとタンパク質が作れなくなり、皮膚にトラブルが起き、さらに治りも遅くなります。
そのため亜鉛は適度に摂取するのがいいでしょう。
特に亜鉛は牡蠣(かき)やレバー、牛肩肉などに多く含まれています。
褥瘡の予防のためにも摂取しましょうね。
もし食事で摂取することが難しいようであれば、サプリメントなどで代用してもいいでしょう。
まとめ
床ずれは褥瘡といい、寝たきりなど一点に圧が集中し続けることで起こります。
褥瘡ができると、そこから菌が入り感染を起こすリスクがあります。
褥瘡の予防は一点に圧が集中しないことで、体位変換や予防アイテムを使用し事前に防ぎましょう。
ご家族に高齢者がいらっしゃる方は注意しましょうね。
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