捻挫は足関節外側側副靱帯損傷のため要注意!治療やスポーツ復帰、原因、手術を徹底解説!

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捻挫は軽視されがちですが実は靭帯損傷のことであり、外側靱帯や内側靱帯の損傷です。

捻挫である外側側副靭帯損傷の治療やリハビリ、スポーツ復帰、トレーニングについてご紹介します。

 

みなさんも一度は捻挫を経験したことがあるのではないでしょうか。

捻挫についてどのようなイメージを持っていますか。

 

『捻挫だから大丈夫』

『捻挫だから、そのうち治る』

このように思う方が多くいらっしゃるのが現状です。

 

しかし、このように捻挫を軽視してしまった結果、スポーツ復帰が遅れたり、スポーツパフォーマンスの低下が起こることがあります。

 

それでは詳しくご紹介しましょう。

捻挫の正体とは?

捻挫の正体は靭帯損傷です。

きっと『捻挫=靭帯損傷』と思う方は少ないのではないでしょうか。

 

膝の靭帯損傷であればしっかりと治療する方が多いですが、足首の捻挫の場合は放って置かれることの方が多く、十分に治療をしていない方が多いです。

 

十分に治療やリハビリをしていない状態でスポーツ復帰をしてしまうため、痛みが残存したり捻挫を繰り返してしまったりと悪循環になります。

 

 

軽い捻挫であれば、軽度の靭帯損傷で済みます。

しかし捻挫を繰り返し悪化すると、靭帯損傷を通り越し靱帯が断裂してしまう恐れがあります。

靱帯が断裂してしまうと、靱帯を縫合したり、新しく靱帯を作る手術をしなければなりません。

 

こうならないためにも、しっかりと捻挫の治療や予防をすることが重要です。

これを怠ってしまうと、捻挫グセになってしまいます。

 

捻挫である足関節の外側側副靭帯損傷の原因には、色々ありますが、足関節の構造自体が原因であることもあれば、筋力や感覚など機能が問題であることもあります。

⇒慢性足関節不安定症の治療や原因はこちら。

 

捻挫の種類とは?

捻挫には足首を内側にひねる内反捻挫と外側にひねる外反捻挫があります。

 

捻挫のほとんどが内反捻挫で、捻挫全体の約8割程度とされています。

 

内反捻挫は一般的な捻挫のことで、足関節を底屈+内反にひねること起こります。

底屈とはつま先を下方向へ伸ばし、内反とは内側へ返すような動きになります。

 

足関節外側靱帯とは?

外側靱帯である外側側副靭帯の損傷で、なかでも前距腓靱帯の損傷がほとんどを占めます。

前距腓靭帯の他には、後距腓靱帯や踵腓靭帯といった靱帯が損傷することもあります。

 

前距腓靭帯とは

 

前距腓靭帯は距骨と腓骨をつなげている靱帯で、足関節底屈+内反で最も伸ばされます。

そのため、捻挫で最も多い損傷部位の一つです。

 

踵腓靭帯とは

 

踵腓靭帯は踵骨と腓骨をつなげている靱帯です。

この靱帯は背屈しながら内反していくことで伸張されます。

そのため、踵腓靭帯より前距腓靭帯の方が損傷しやすいのです。

 

後距腓靱帯とは?

後距腓靭帯は距骨の後ろと腓骨をつなげる自体です。

この靱帯は足関節が背屈しながら内反していくと伸張されるため、足関節底屈・背屈の状態で伸張感が変わります。

 

内側靱帯とは?

外反捻挫は内側にある三角靭帯、脛腓関節にある脛腓靱帯などが損傷した状態です。

 

足関節の形状や靱帯の状態によって、内反捻挫よりも外反捻挫が起こる可能性が少ないのが特徴です。

 

外反捻挫が少ない理由については、こちらで詳しく解説しています。

ご興味がある方は、こちらをご参考にしてください。

⇒外反捻挫が少ない理由はこちら

 

外側側副靭帯損傷の程度とは?

足関節外側側副靭帯の損傷程度は、GradeⅠ〜Ⅲに分かれます。

 

GradeⅠ(軽度)は、靱帯の損傷はなしか、もしくはあっても軽度です。

GradeⅡ(中等度)は、前距腓靭帯が損傷し、踵腓靭帯は正常な状態です。

GradeⅢ(重度)は、前距腓靭帯も踵腓靭帯も断裂している状態です。

 

距骨の傾斜角の計測方法などについては、こちらで詳しくご紹介しています。

ご興味がある方は、ご確認くださいね。

⇒距骨傾斜角の計測方法はこちら。

 

重症度

損傷部位

前方引き出しテスト

レントゲン

GradeⅠ

前距腓靭帯

踵腓靭帯

靭帯損傷なしもしくは軽度靭帯損傷

陰性

もしくはわずかにあり

距骨の引き出し (−)

距骨の傾斜    (−)

GradeⅡ

前距腓靭帯 断裂

踵腓靭帯正常

陽性

距骨の引き出し (+)

距骨の傾斜    (−)

GradeⅢ

前距腓靭帯 断裂

踵腓靭帯 断裂

陽性

距骨の引き出し (+)

距骨の傾斜    (+)

 

スポーツで捻挫は多い?

捻挫はスポーツの中でも発症する頻度が高いケガの一つです。

日本バレーボール協会によると、捻挫はバレーボールで最も多い急性(突発的)障害といわれています。

 

この他の報告でも、バレーボールでは足関節を損傷する割合が最も多く、その中の約40%が捻挫ともされています。

 

バレーボール以外の競技でも、フィギュアスケート、サッカーやバスケットボール、ラグビーなど競技人口の多いものでも捻挫は多くみられます。

そのためスポーツをするヒトは、捻挫に対して知識を持っておくことが重要です。

 

治療とは?

足関節外側側副靭帯損傷の治療として、保存療法と手術療法があります。

ほとんどは保存療法が第一選択となります。

 

受傷直後は特に炎症管理が重要です。

その後、炎症に合わせ徐々に、関節可動域練習や筋力強化、バランス練習などを行っていきましょう。

 

手術療法は、靱帯が完全に断裂しているときに行われます。

断裂した靱帯を新しく再建する再建術や、断裂した靱帯を縫合する縫合術があります。

これは靱帯の状態や主治医によって手術方法が選択されます。

 

炎症管理とは?

炎症管理はRICE療法を行います。

 

RICE療法

Rest:安静  

Icing:アイシング  

Compression:圧迫    

Elevation:挙上

RICE療法はこの4つの頭文字を取ったものです。

 

安静とは?

一つ目は安静です。

安静といっても全く動かさないという意味ではありません。

 

受傷直後は痛みや腫れが生じます。

受傷直後は痛みがあるため、一時的に動かさずにアイシングなどをした方がよいです。

 

しかし、徐々に痛みの状態に合わせ足関節を動かしたり、体重をかけたりしていきます。

安静=全く動かさない、体重をかけない と、思う方もいらっしゃいますが、これは間違いであり、可能な範囲で関節を動かしていきましょう。

 

アイシングとは?

二つ目はアイシングです。

なぜ冷やすことがいいのでしょうか。

 

受傷直後は炎症などによって痛みが生じます。

炎症や痛みによって、カラダには様々な悪影響が生じますが、アイシングをすることで様々な効果が期待できます。

 

①痛みを緩和できる

②循環が良くなり痛みの物質が溜まらなくなる

③腫れが引けることで関節が楽に動かせる

④腫れによる筋萎縮を抑えられる など

アイシングは長い時間していればいいというわけではありません。

 

長時間を冷やしていると、循環障害や凍傷を起こす可能性もあります。

そのため、アイシングは20分、休憩40分のクールで何回も繰り返しましょう。

 

圧迫とは?

圧迫は弾性包帯などを使って行います。

腫れたりすること痛みの増強や関節可動域制限、筋力低下などが生じます。

 

包帯で圧迫することで、腫れを防ぐことができたり、関節が安定するため痛みを軽減させることができます。

 

挙上とは?

圧迫に加え、挙上も行いましょう。

 

座った状態でいると、足はカラダの中で一番低い位置となり腫れやすい状態となります。

腫れを防ぐには、極力足を低い位置におかず、横になって足の下にクッションなどをいれ、高い位置においたりすることがよいでしょう。

 

捻挫のスポーツ復帰の時期とは?

スポーツ復帰のポイントは、靭帯の修復過程を知ることが大切です。

受傷ししばらくすると、痛みはほぼなくなることが多いです。

しかし、痛みがない=治った というわけではありません。

 

痛みがないからといって、靱帯は完全に治ったわけではなく靱帯は常に修復をしようとしています。

このときに無理をしてしまうと痛みが生じたり、痛みが残存しスポーツパフォーマンスの低下につながります。

 

靱帯が修復されるまでに8週間程度かかります。

この間の時期では靱帯が修復過程のため、過剰な負荷をかけると再断裂や再受傷するため、注意しましょう。

 

また、日常生活での注意点として、正座やあぐらは足関節を底屈+内反してしまうため、外側側副靭帯に負担がかかる姿勢です。

捻挫後はこのような姿勢はしばらく控えるほうがよいでしょう。

 

トレーニング方法とは?

捻挫は、足関節を底屈+内反することで起こります。

 

足関節底屈+内反の動きを制動する筋肉として、腓骨筋があります。

腓骨には、長腓骨筋と短腓骨筋があります。

腓骨筋の働きは、足部の外反です。

捻挫は内反の動きで起こるため、内反を制動するために腓骨筋の働きがとても重要です。

 

腓骨筋のトレーニングはゴムチューブなどを使って行いましょう。

足首を小指側に向かって返すように運動を行います。

 

リハビリとは?

リハビリは保存療法と手術療法で大きくことなります。

 

保存療法

保存療法では、痛みに合わせ早い段階から関節可動域練習や体重をかける荷重練習が行われます。

関節を動かさない方が良いと思われがちですが関節を動かさないことで関節可動域制限を起こすことがあります。

 

関節可動域制限を起こさないように早い段階から、関節を動かすようにしましょう。

関節を動かすことで循環も良くなり、痛みの軽減にもつながります。

痛みが似合わせて徐々に、腓骨筋などの運動も行っていきます。

医師や理学療法士と相談しながら、靱帯の治癒過程に気をつけつつ、バランス練習やランニング、各スポーツ競技の練習を行っていきます。

 

手術療法

手術後のリハビリは手術翌日より開始となります。

早期より関節可動域練習と荷重練習が開始となります。

 

手術は靱帯を新しく作る再建術か、断裂した靱帯を縫合する縫合術を行います。

そのためリスクとしては、手術で治した靱帯が再度断裂してしまうことです。

 

外側側副靭帯は足関節を底屈+内反することで一番負担がかかるため、手術後1ヶ月程度はサポーターを着用します。

捻挫は、骨折とは違うため、体重をどんどんかけても問題はありません。

ただし足首をひねると再断裂する恐れがあるため、そこだけ注意が必要です。

 

徐々にバランス練習やランニングなどを行い、およそ3〜4ヶ月程度でスポーツ復帰を目指します。

 

足部以外のリハビリも重要

足部にばかり目が行きがちですが、実は股関節や体幹などのトレーニングもかなり重要です。

 

例えば股関節や体幹の筋力が弱く、動作時にバランスを崩した際に、足部でバランスを取ろうとし足首を捻り捻挫をしてしまいます。

そうならないためにも、股関節や体幹の安定性は重要となります。

 

股関節の安定性で重要なのが中殿筋です。

中殿筋の筋力低下が起こると股関節や膝関節に負担が及びます。

そのため中殿筋のトレーニングは特に重要です。

 

中殿筋のトレーニング方法については、こちらでご紹介しています。

ご興味がある方はこちらをご参考にしてくださいね。

⇒簡単にできる中殿筋のトレーニング方法をご紹介!

 

まとめ

捻挫は身近なケガでありながらも軽視されがちであるため、スポーツに関わる方は捻挫に十分に注意することが大切です。

みなさんも捻挫について少し目を向けてみましょうね。