椅子から立ち上がるのが大変なことありませんか。
楽に立つには足首や骨盤の動き、椅子の高さがとても重要になります。
今回は楽に立てる3つのポイントをわかりやすくご紹介します。
みなさんはスムーズに椅子から立ち上がれますか。
足首の骨折などした方は楽に立てない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
椅子から楽に立つためには、足首や骨盤の動きがとても重要です。
足首の動きが固いと椅子からスムーズに立てない方が大勢います。
なかでも特に足首が固くなりやすい疾患として、整形外科では足関節の骨折、脳では脳卒中があります。
では足首が固くなると、なぜ立ち上がれなくなるのでしょうか。
立ち上がりを楽にする3つのポイントをご紹介します。
椅子から立てない理由とは?
椅子から立つときに足首はとても重要な働きをします。
それでは足首の動きをみてみましょう。
この2つの写真の足の位置を比べてみて、どちらの方が立ちやすそうですか。
正解は2枚目です。
1枚目の写真のような足の位置で立とうとすると、かなり大変です。
ある程度の筋力があれば行えますが、高齢者ではまず無理でしょう。
1枚目と2枚目の違いは何なのでしょうか。
ポイントは足首の位置です。
1枚目は膝は90°ぐらいで足首もほぼ曲がっていません。
これに対し2枚目は膝を曲げ、足首は背屈しています。
このように膝を曲げ、足首は背屈している状態が立ち上がりやすいです。
この立ち上がりやすさには、重心の位置が関係しています。
このように膝を軽く曲げ、足首が背屈していることでカラダの重心(質量中心)が足の上に位置します。
足の真上に重心がくることで少ない力で立ち上がることができます。
1枚目のように重心の位置が足より後ろだった場合はどうでしょうか。
重心の位置が足から遠くなるため、そのぶん足の筋肉を使い立たなくてはなりません。
このようになってしまう理由の一つとして足首の硬さが問題です。
先ほどご紹介したように、楽に立つためには足首が背屈する必要があります。
足首が固くなる疾患として足関節骨折があります。
足関節骨折についてはこちらでご紹介しています。
ご興味がある方はこちらをどうぞ。
楽に立ち上がる3つのポイントとは?
楽に立ち上がるポイントは3つあります。
一つずつみていきましょう。
ポイント①:膝を曲げしっかりと背屈する
一つ目は、しっかりと背屈をすることです。
先ほどご紹介したように背屈が起こらないと、重心が後方へいくため立つのが大変になります。
重心を前にするためには、しっかりと足首が動くようにします。
重要なのは足関節の背屈と膝関節の屈曲(曲げる)の関節可動域です。
足関節の骨折後は背屈の可動域制限が生じることがあるため、柔らかくしておくことがポイントです。
簡単にできる方法として、みなさんがよく知っている『アキレス腱伸ばし』です。
アキレス腱伸ばしのポイントは、①床からかかとが離れないこと、②反動をつけずに持続的に30秒程度ストレッチすることです。
ポイント2:骨盤を前に倒す
二つ目のポイントは骨盤の動きです。
立ち上がりは足首だけの動きだけでなく、骨盤の動きも重要です。
このように骨盤が後ろに倒れた状態では、重心が後ろに残り立てなくなります。
ポイントはしっかりと背筋を伸ばして骨盤を起こし、股関節から曲げることです。
このように股関節を曲げるようにカラダを前に倒すと重心が前に移動します。
こうすることで楽に立てるようになります。
ポイント3:椅子の高さを高くする
3つ目は椅子の高さです。
椅子は高いほうが立ち上がりやすくなります。
低い椅子に座ると足首の背屈角度が大きくなることや、骨盤を前に倒せず重心が後ろに残りやすくなります。
これに対し高い椅子を使うことで、足首の背屈角度は少なくて済み、さらに骨盤が起きやすくなり前方への重心移動がしやすくなります。
このように足首や骨盤の動きが非常に重要となり、さらに椅子の高さを変えることもポイントとなります。
まとめ
今回は椅子からの立ち上がりについてご紹介してきました。
ポイントは足首の背屈可動域、骨盤をしっかりと起こすこと、椅子の高さを高くすることです。
足関節の骨折をすると足首が固くなってしまい生活動作に支障をきたします。
そうならないためにも、しっかりとストレッチなどを行いましょうね。
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