大腿骨転子部骨折の手術後に太ももに痛みが生じていませんか。
今回は痛みの原因や簡単にできる痛みの軽減方法をご紹介します。
大腿骨転子部骨折(だいたいこつてんしぶ骨折)は股関節の付け根の骨折です。
特に高齢者で多く、転倒で起こるケースがほとんどです。
この骨折では手術を選択するケースが多く、手術後に太ももの外側に痛みを生じることがあります。
それでは痛みを軽減させる方法をご紹介します。
大腿骨転子部骨折とは?
最初に大腿骨転子部骨折について簡単にご紹介します。
大腿骨(だいたいこつ)とは太ももの大きな太い骨のことです。
転子部(てんしぶ)とは、骨が細くなっている部分の下の幅広部分になります。
この部分を骨折した場合、スクリューや長い支柱を用いて骨折部を固定します。
手術後は早期から体重をかけたり、しばらく体重をかけなかったりと、骨の折れ方によってリハビリの進め方が変わります。
以前に大腿骨転子部骨折の詳細やリハビリについてご紹介しています。
ご興味がある方はこちらをご覧ください。
手術後の太ももの外側の痛みとは?
手術後に太ももの外側に痛みが生じることがあります。
手術直後の場合は、手術で切ったことによる痛みが原因です。
手術で骨にスクリューを入れる際に太ももの外側を一部切開します。
この場合、術後1〜2週間程度で傷口が落ち着いてくるためリハビリをしながら痛みが減るのを待ちましょう。
なかには手術後しばらく経っても痛みが軽減しない方もいらっしゃいます。
これは何が原因なのでしょうか。
それでは痛みの原因や軽減させる方法をご説明しましょう。
太ももの外側の痛みを軽減させる方法とは?
手術で太ももの外側に切開をした場合、切開した周囲の組織が治る過程でくっついてしまいます。
特に腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)や外側広筋(がいそくこうきん)といった太ももの外側にある組織がポイントです。
こちらのイラストは右足を外側から見たものです。
外側広筋の上に腸脛靭帯があり、手術をする過程で腸脛靭帯をどかしながら行います。
そのため腸脛靱帯や外側広筋に侵襲が加わり、治癒する過程でくっついてしまうことがあります。
手術部分を手で触ってみてください。
他の部分と比べ固い場合はくっついてしまってる可能性があります。
この状態で筋肉に力が入るとスムーズに動かず、くっついているところに痛みが生じます。
これが痛みの原因です。
この場合、手に圧を加え押しながらマッサージしてみましょう。
ポイントは圧を加えることです。
狙いは腸脛靭帯や外側広筋といった皮膚より奥にある部分のため、圧を加え押しながらしっかりと上下へマッサージしましょう。
軽くだと皮膚しか動かないため、しっかりと力を入れて行いましょうね。
マッサージをし肩こりを押されているような痛みの感じであれば、どんどんやった方がいいでしょう。
この部分をマッサージするだけでも大分痛みは変わります。
リハビリは1日のうちでも数十分〜1時間程度のため、残りの23時間はご自身で自主トレを行うことがとても重要になります。
自主トレをした方が治りがいいため、しっかりご自分で自主トレをしましょうね。
まとめ
今回は大腿骨転子部骨折の手術後の痛みについてご紹介していきました。
多くは手術後の治癒過程で筋肉などがくっついてしまったことによる痛みであることが多いです。
この場合は、しっかりとマッサージをして柔らかくし動くようにすることが大切です。
簡単にできるため、みなさんも一度試してみてはいかがでしょうか。
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