胸郭(きょうかく)は136個もの関節があり、小さい骨が集まることで構成されていることを知っていますか?
胸郭は肋骨や胸骨などから構成されています。
今回は胸郭の構造についてご紹介します。
胸郭の構造とは?
胸郭は胸椎、胸骨、肋骨から構成されており、樽状の形をしています。
胸椎は12個、肋骨は片側12個(計24個)、胸骨1個です。
胸椎に関しては以前に詳しくご紹介しています。
ご興味がある方はこちらをご覧ください。
胸骨は胸骨柄(きょうこつへい)、胸骨体(きょうこつたい)、剣状突起(けんじょうとっき)の3つから構成されます。
胸骨柄と胸骨体のつなぎ目を胸骨角といい、第2肋骨とも連結します。
胸骨角の位置は、両方の鎖骨の間から真下に手を滑らすように下げると出っ張っているためすぐにわかります。
剣状突起の位置は、ちょうど“みぞおち”の部分です。
肋骨は片側に12個あり、構造的にこれを3つに分けることができます。
第1〜7肋骨を真肋(しんろく)、第8〜10肋骨を仮肋(かろく)、第11〜12肋骨を遊離肋(ゆうりろく)に分けられます。
この3つに分けられる理由として、胸骨との連結に関係があります。
第1〜7肋骨である真肋は、直接胸骨と連結しています。
第8〜10肋骨である仮肋は、肋軟骨(ろくなんこつ)という軟骨で一つにまとまってから肋骨に連結します。
直接、胸骨に連結するのではなく肋軟骨を介して連結するため、仮肋という名前がつけられています。
最後に第11、12肋骨である遊離肋(ゆうりろく)です。
遊離肋は肋骨や肋軟骨とも連結をせず、完全に浮いてしまっているため遊離肋と名前がつけられています。
胸郭の全体像とは?
次に胸郭全体をみてみましょう。
胸郭の上の穴を胸郭上口(きょうかくじょうこう)といい、第1肋骨、第1胸椎、胸骨柄によって構成されます。
胸廓に下の穴を胸郭下口(きょうかくかこう)といい、第12肋骨、第11肋骨の先端、第12胸椎、肋骨弓、剣状突起下端から構成されます。
肋骨弓とはこのアーチの部分であり、この間の角度を胸骨下角といいます。
胸骨下角の正常はおよそ90°です。
胸郭を構成する関節とは?
胸郭の有名な関節として胸骨と肋骨で構成される胸肋関節、肋骨と胸椎で構成される肋椎関節があります。
まず胸肋関節からみていきましょう。
胸肋関節とは?
胸肋関節はこの部分になります。
胸肋関節は胸骨と肋骨のつなぎ目の関節です。
胸肋関節の周りには肋軟骨(ろくなんこつ)があり、これによって安定しています。
この肋軟骨にはある程度の柔軟性があり、胸郭の動きやすさ(柔軟性)にも関与しています。
そのため肋軟骨は高齢になるにつれ固くなるため、胸郭の動きも徐々に固くなってきます。
肋椎関節とは?
次に肋椎関節をみていきましょう。
肋椎関節は肋骨と胸椎で作られる関節です。
肋椎関節はさらに肋骨頭関節(ろっこつとう関節)と肋横突関節(ろくおうとつ関節)にわけられます。
その周りには小さな靱帯が多くあり、これによって安定しています。
まとめ
胸郭は肋骨や胸椎、胸骨によって構成されており、胸骨や肋骨についても詳しくご紹介してきました。
胸郭には小さな関節が多くあり、それが一つになることで胸郭ができます。
胸郭の構造についてはしっかりと抑えておきましょうね!
胸郭の動きについてはこちらで詳しくご紹介しています!
ご興味がある方はご覧ください。
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