最近、よく雑誌などで骨盤ダイエットや骨盤矯正など『骨盤』という言葉をよく聞くことがあります。
骨盤はとても特徴的で男女での違いが大きく、女性の方が歪みやすい傾向にあります。
今回は基礎的な骨盤の構造や女性の骨盤の特徴についてご紹介します。
骨盤の構造とは?
骨盤とはいくつもの骨が集まり構成されているため、骨盤という骨はなく総称のことです。
このようにいくつもの骨が合わさることで骨盤ができているため、骨盤はゆがみやすい部分でもあります。
それでは骨盤の構造について詳しくみていきましょう。
骨盤は左右の寛骨、仙骨、尾骨により構成されています。
さらに寛骨も総称であり、腸骨・坐骨・恥骨が一つになり寛骨となります。
骨盤=左右の寛骨(腸骨・坐骨・恥骨)+仙骨+尾骨
このようになります。
寛骨と仙骨の間の関節を仙腸関節(せんちょうかんせつ)といいます。
骨盤の歪みはこの部分で起こります。
骨盤の後ろは仙腸関節でつながっており、骨盤の前は恥骨でつながっています。
この部分を恥骨結合といい、軟骨によってつながっています。
女性が出産する際はこの部分が開き骨盤が広がることで、赤ちゃんの通り道が広がり産まれてきます。
骨盤は臓器を守っています。
骨盤の中には膀胱、腸、子宮など大切な内臓が入っています。
さらに骨盤は上半身と下半身をつなげる重要な部分でもあります。
骨盤のから上は腰骨(腰椎:ようつい)でつながっており、骨盤から下は股関節でつながっています。
骨盤の男女差とは?
骨盤はカラダの中で最も男女で大きな差があります。
男性と女性で一番大きな違いは出産です。
女性は出産をするため、出産をしやすいような骨盤の形に作られています。
男女の骨盤の違いについてご説明します。
一つ目は骨盤腔の広さです。
骨盤を上から見た時のこの丸い部分を骨盤腔といいます。
骨盤腔は女性の方が広い特徴があります。
二つ目は恥骨下角の広さです。
恥骨下角はこの部分になります。
恥骨下角は女性の方が広く80〜90°です。ちなみに男性は60〜70°になります。
三つ目は仙骨の大きさです。
仙骨は女性の方が幅が広く短い構造になっています。
四つ目は腸骨翼(ちょうこつよく)の開き(傾き)具合です。
腸骨翼の傾きはこの部分になります。
女性の方が垂直に近い状態となります。
このように女性の方が全体的に骨盤が広く開きやすい状態となっています。
これは先程ご紹介したように、出産時に赤ちゃんが通りやすいようにカラダが作られているためです。
骨盤の特徴や出産などが要因の一つとなり、骨盤が広がったり歪むことがあります。
元々女性の方が骨盤が広いという特徴に加え、出産により骨盤が開くため骨盤の後側の仙腸関節や前側の恥骨結合による安定性が著しく低下しています。
それに加え骨盤周りの筋肉も落ちているため、更に骨盤が広がりやすい状態になっています。
元々のカラダの作りや女性特有の出産が要因となり、男性よりも女性の方が骨盤が広がったり歪むことが多い傾向にあります。
まとめ
骨盤は左右の寛骨(腸骨・坐骨・恥骨)、仙骨、尾骨によって構成されています。
骨盤の上は腰椎、下側は股関節でつながっており体幹と下肢を連結するうえで骨盤は非常に重要は部分になります。
骨盤はカラダの中で最も男女差が大きい部分になります。
特徴として女性の骨盤は男性と比較し広く大きい傾向があります。
これは出産をしやすいようにカラダが作られているためです。
このことが要因の一つとなり、女性の方が骨盤が歪みやすくなっています。
骨盤の作りを見ると、人間のカラダは子孫を残すために自然と作り上げられていることがわかると思います。
こんな風に視点を少し変え人間のカラダを見ることで、新たな発見がありおもしろいと思います。
みなさんも視点を変え人間のカラダを見てみてはいかがでしょうか?
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