足の外脛骨は正常人の約15%ほどにみられ、外脛骨障害は10〜15歳に好発します。
外脛骨は足の内くるぶし前にあり足首の痛みの原因になります。
今回は外脛骨障害の症状や治療、リハビリについてご紹介します。
外脛骨障害(がいけいこつ障害)は足首に痛みを伴うことがあり、痛みが強い場合は歩行困難になってしまうこともあります。
それでは詳しくご紹介していきましょう。
外脛骨障害とは?
外脛骨は足の舟状骨(しゅうじょう骨)の内側にある骨のことで、正常人の15%程度の方にみられます。
発症に性差はみられませんが、やや女子に多い傾向にあります。
外脛骨がある場合、6〜8割の方が両足にあります。
外脛骨の分類にはVeitch分類が一般的に使われています。
外脛骨はこのように舟状骨の内側にあり、3タイプに分かれます。
〜Veitch分類〜
TypeⅠ:後脛骨筋腱内に種子骨として存在
TypeⅡ:舟状骨粗面部と線維性に結合
TypeⅢ:舟状骨と骨性癒合している
外脛骨障害とは外脛骨が存在することで痛みなどの症状が出現していることです。
主に10〜15歳で好発し、スポーツが関係していることが多いとされています。
足の構造的な問題に加え運動による負担によって起こり、痛みを伴う有痛性外脛骨障害になることもあります。
中でも最も症状を呈するのがVeitch分類のⅡ型です。
外脛骨は骨であるためレントゲン画像でみることができます。
外脛骨障害があると内側のくるぶしより少し前側に痛みがでたり足が炎症を起こします。
症状がある外脛骨障害をMRIでみてみると、軟骨周囲の骨髄浮腫、舟状骨と外脛骨間の開大、炎症所見(高信号)がみられます。
舟状骨の横〜下側にかけ後脛骨筋腱があります。
正常人では後脛骨筋に痛みが出ることはほとんどありませんが、外脛骨があることで後脛骨筋腱に損傷が起こり痛みがでます。
外脛骨障害の治療とは?
外脛骨障害の治療として第一選択は保存療法が行われます。
保存療法が選択される理由として、局所の安静や成長とともに痛みなどの症状が改善してくるケースが多いためです。
保存療法中は主に局所安静、消炎鎮痛剤やインソールの処方、運動制限を行います。
それでも痛みが続いたり早期にスポーツ復帰が必要のケースでは手術療法を選択することもあります。
手術療法は摘出術やドリリング術、骨接合術などがあります。
摘出術とは外脛骨を取り除く手術です。
外脛骨のみを取り除く場合もあれば、外脛骨と舟状骨の一部を取り除く場合もあります。
ドリリング術とは骨にわざと穴を開けることで出血を起こし骨癒合を促すことが目的の手術です。
ドリリング術を行うことで舟状骨と外脛骨の間の線維性軟骨性結合部の循環を増加させ骨癒合を促します。
骨接合術は外脛骨を舟状骨に固定する手術になります。
なかにはドリリングと骨接合術を併用して行っている病院もあります。
外脛骨障害の術後リハビリとは?
リハビリは翌日より開始となります。
手術の場合、術後2〜3週間はギプス固定となります。
主治医や患部の状態によりますが、2〜3週間のギプス固定期間中は体重をかけることが禁止となります。
固定期間中は関節を動かすことはできませんが、マッサージや足の指のトレーニングであるタオルギャザー等を行います。
まとめ
足の外脛骨は正常人の約15%ほどにみられ、外脛骨障害は10〜15歳に好発します。
外脛骨の治療方法は、保存療法と手術療法があります。
まずは保存療法を行い、それでも痛みが強くなるようでしたら手術療法を選択します。
保存療法が選択される理由として、局所の安静や成長とともに痛みなどの症状が改善してくるケースが多いためです。
今回は外脛骨障害についてご紹介していきました。
特に15歳前後の女子は注意をしましょう!
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