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Q角の正常値や測定方法をご紹介! 膝蓋骨脱臼の予防や内側広筋との関係も解説します!

Q角はFTAやミクリッツ線と似ていますが、まったくの別物です!

Q角は大腿四頭筋が膝蓋骨を外側へ引っ張る角度のことです。

 

今回はQ角の正常値や測定方法Q角拡大の対処方法膝蓋骨脱臼や内側広筋、knee-in動作との関係についてご紹介します。

Q角

Q角とは?

 

Q角はQアングルともいい大腿四頭筋が膝蓋骨を引っ張る角度のことです。

 

Q角が大きいと膝蓋骨が外側に引っ張られやすくなります。

 

そのためQ角は非常に重要で膝蓋骨脱臼と関わってきます。

 

Q角は簡単に測定することができます。

 

まずイラストで見てみましょう。

Qアングル

 

測定時の軸の取り方についてです。

 

赤い線(上側の軸):上前腸骨棘と膝蓋骨中心を結ぶ線

青い線(下側の軸):膝蓋骨中心と脛骨粗面を結ぶ線

 

この交わる線の角度をQ角といいます。

 

正常値は女性:15.8° 男性:11.2°です。

 

Q角が15°以上の場合は、膝蓋大腿関節痛、軟骨軟化症、膝蓋骨脱臼に影響します。

 

膝蓋大腿関節とは膝蓋骨と大腿骨の間の関節のことです。

 

軟骨軟化症とはが膝蓋骨の後ろにある軟骨が柔らかくなってしまい痛みが生じる状態。若い女性に多いです。

 

膝蓋骨脱臼とはその名の通り膝蓋骨が脱臼することです。外側に向かって脱臼することが多いです。

 

ポイントとしてQ角が大きいということは、膝蓋骨が外側へ引っ張れやすい状態です。

 

Q角はX脚のような膝が内股になりやすい方で大きくなります。 

 

そのため構造的にX脚になりやすい女性の方がQ角はやや大きいくなります。

 

Q角の拡大の対処方法とは?

 

膝蓋骨は靭帯や筋肉によって制御されます。

 

そのためQ角拡大の対象方法として、膝蓋骨の内側についていつ内側広筋のトレーニングを行います。

 

膝蓋骨が外側に引っ張られやすい状態の場合、外側広筋が過剰に働いている可能性があります。

 

内側広筋のトレーニングの前にまず外側広筋をリラクゼーションし柔らかくしましょう。

 

外側広筋をリラクゼーションする理由とは?

なぜ先に外側広筋をリラクゼーションをするかご説明します。

 

人間の体は動きやすい方に先に動くという特性があります。

 

そのためQ角が大きい方の場合、膝蓋骨を内側に引っ張る内側広筋に比べ外側に引っ張る外側広筋の方が優位に使いやすくなっています。

 

この状態で内側広筋のトレーニングを行ったとしても効果は軽減してしまいます。

 

そのためまずは外側広筋をほぐしてから行うことで外に引っ張られる力は弱まり、内側の内側広筋が発揮しやすい状態となります。

 

 

外側広筋をリラクゼーションする上で知っておいた方がいい知識があるためご紹介します。

 

前回ご紹介したように、外側広筋は腸脛靭帯と密接な関係があります。

 

腸脛靭帯は大腿筋膜張筋の影響を受けるため、外側広筋に加え大腿筋膜張筋や腸脛靭帯のリラクゼーションを行うとさらに効果的です。

 

外側広筋と腸脛靭帯の関係についてはこちらでご紹介しています。

ご興味がある方はご覧ください。→外側広筋と腸脛靭帯の関係はこちらからどうぞ。

内側広筋のトレーニング方法とは?

 

次に内側広筋のトレーニング方法についてご紹介します。

 

まず内側広筋を見てみましょう。

IMG_0771

                引用)(C)teamLabBody-3D Motion Human Anatomy-

 

まず膝の下にタオルを入れます。

IMG_0781

 

タオルは下に押しすぎずに、膝蓋骨を上に引き上げるようなイメージで力を入れます。

 

この時に膝蓋骨が内上方へ引き上がってくることを意識して行います。

パテラセッティング

 

しっかりと内側広筋を意識して行ってみましょう。

内側広筋

 

次に膝以外からの影響についてご紹介します。

 

膝がKnee-in しやすい方はQ角が拡大していることがあるため注意が必要です。

 

Knee-inとはこのような状態です。

knee in

 

Knee-inは片脚でスクワットをすると分かりやすいため調べてみましょう。

 

Knee-inになりやすい要因に一つとして股関節の中殿筋や外旋筋の筋力低下が挙げられます。

 

knee-inは膝が内側に入り股関節は内転・内旋しています。

 

これは女性でいうX脚や内股と同じ状態のため、Q角は大きくなりやすい状態です。

 

股関節の内転・内旋を抑える筋肉として、股関節の外転・外旋の働きをする中殿筋後部線や外旋筋のトレーニングを行う必要があります。

 

中殿筋と外旋筋のトレーニング方法とは?

 

中殿筋のトレーニングはこのように行いましょう。

スライド4

 

詳しいトレーニング方法についてはこちらでご紹介しています。

 

ご興味がある方はご覧ください。

→中殿筋の効果的なトレーニング方法はこちらからどうぞ

 

 

外旋筋のトレーニングはこのように行います。

開排

 

詳しいトレーニング方法についてはこちらでご紹介しています。

 

ご興味がある方はご覧ください。

→股関節外旋筋の効果的なトレーニング方法はこちらからどうぞ

 

これにより股関節が安定することでknee-inがおさまりQ角拡大防止につながります。

 

Q角の拡大は膝以外の場所の影響も関係しているため、股関節もしっかりとトレーニングすることは非常に重要なことの一つです。

 

まとめ

 

Q角はFTAやミクリッツ線と似ていますが、まったくの別物です。

Q角はQアングルともいい大腿四頭筋が膝蓋骨を引っ張る角度のことです。

 

正常値は女性:15.8° 男性:11.2°で、15°以上の場合は膝蓋大腿関節痛、軟骨軟化症、膝蓋骨脱臼に影響します。

 

Q角拡大の対象方法として、膝蓋骨の内側についていつ内側広筋のトレーニングを行います。

この時、しっかりと外側広筋をリラクゼーションし緩めてから内側広筋のトレーニングをしましょう。

 

膝以外の影響として股関節の安定性低下があります。

股関節が安定せずknee-inの状態にあるとQ角拡大につながるため、股関節外転・外旋筋である中殿筋後部線維や外旋筋のトレーニングを行う必要があります。

 

今回はQ角についてご紹介してきました。

Q角が拡大すると膝蓋骨が外側に脱臼してしまうため、脱臼しないためにもしっかりと膝の内側を股関節周りのトレーニングを行いましょう!

 

膝蓋骨が脱臼するかしないかはあなた次第です!

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