みなさんの足はO脚ですか ?X脚ですか?
O脚とX脚には区別する基準があり、その基準の角度のことをFTAといいます。
FTAは膝のO脚やX脚で用いられる角度であり、変形性膝関節症の診断でもよく使用される検査項目の一つです。
今回はFTAの計測方法や生理的外反膝についてご紹介します。
FTAとは?
FTAとはfemoro-tibial-angleのことで、大腿骨と脛骨のなす角度のことです。
これにより膝関節が内反(O脚)しているのか、外反(X脚)しているのかがわかります。
この角度は基本的にレントゲン写真で計測しますが、実際に人の体でも計測することができます。
〜レントゲンでのFAT計測方法〜
大腿骨軸と脛骨軸のなす外側角度のことです。
レントゲンでのFTAの計測はこのようになります。
引用1)
大腿骨軸と脛骨軸に線を引き、交わったところの外側の角度を計測します。
〜人体でのFTA計測方法〜
内外側関節裂隙の中点と上前腸骨棘を結んだ線上と、内外側関節裂隙から内・外果中点結んだ線上の外側角度がFTAです。
FTAの角度の意味とは?
FTAの正常角度は男性178°、女性176°です。(文献によって多少の違いあり)
この角度180°より大きいのを内反膝(O脚)、170°より小さいのを外反膝(X脚)といいます。
このFTAは成長によって変化します。
健常児の場合、生まれて〜2歳まで内反膝です。
3〜5歳の間は外反膝となります。
その後、16歳ぐらいで一般的な外反膝(平均:男性178°、女性176°)となります。
正常の膝では軽度外反膝であり、これを生理的外反といいます。
そのため膝はまっすぐより、若干曲がっているのが正常です。
なぜ生理的外反膝になるのでしょうか?
生理的外反膝になる理由とは?
日常生活では歩行をする機会が一番多いです。
その際、重心線が膝より内側を通ることで膝関節への荷重が体重の4〜5倍となって生じます。
これに対応するために膝を外反し重心線と膝関節を近づけることで対応しています。
黒の線が荷重線であり、これに膝を近づけるようにしているため膝は軽度外反位(X脚)となります。
引用2)
これが生理的外反膝となる理由です。
まとめ
O脚とX脚には区別する基準があり、その基準の角度のことをFTAといいます。
FTAとはfemoro-tibial-angleのことで、大腿骨と脛骨のなす角度のことです。
これにより膝関節が内反(O脚)しているのか、外反(X脚)しているのかがわかります。
FTAの正常角度は男性178°、女性176°です。(文献によって多少の違いあり)
この角度180°より大きいのを内反膝(O脚)、170°より小さいのを外反膝(X脚)といいます。
正常の膝では軽度外反膝であり、これを生理的外反といいます。
これは膝を外反することで重心線と膝関節を近づけるためです。
今回はFTAについてご紹介してきました。
みなさんの膝はO脚ですか? X脚ですか?
参考・引用文献
1)白岡格:膝関節の臨床 臨床経験に基づく疾患へのアプローチ.p2-4.南江堂.2011
2)中村隆一:基礎運動学 第6版.医歯薬出版.2003
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