産後の骨盤は腹部の筋力低下によってとても不安定な状態です。
それを補うのが骨盤ベルトであり、とても重要な役割をしています。
今回は出産による骨盤や腹部筋への影響、トレーニング方法、オススメの骨盤ベルトや役割についてご紹介します。
出産後の女性は腹部の筋力が低下しており骨盤が開きやすい状態になります。
骨盤が開くと臓器脱や尿漏れ、腰痛の原因につながってしまいます。
これを防ぐために筋力トレーニングをしたり骨盤ベルトをつけ対応をしましょう。
それでは詳しくご紹介をしていきます。
出産による腹部筋への影響とは?
出産間近になると妊婦さんのお腹はかなり大きくなります。
このように足元が見えなくなるまでお腹は前に出てきます。
お腹が前に出ると腹部の筋肉も引き伸ばされている状態にあります。
特に前側にある腹直筋(ふくちょく筋)や腹横筋(ふくおう筋)、腹斜筋(ふくしゃ筋)といった筋肉は常に伸ばされ続けます。
腹部の筋肉の中で腹横筋は一番深い位置にある重要な筋肉です。
腹横筋はインナーマッスル(ローカルマッスル)であり、体幹を安定させる重要な筋肉の一つです。
(インナーマッスルとは筋肉の総称であり体の深部にある筋肉のこと。例えば腹筋(腹直筋)や力こぶ(上腕二頭筋)などはアウターマッスルに分類されます。)
インナー・アウターマッスルについてはこちらで詳しくご紹介しています。
ご興味がある方はどうぞ。→インナー・アウターマッスルについてはこちら!
一般的に言われている腹筋とは腹直筋のことで、左右の腹直筋は真ん中の白線という部分でつながっています。
この光っている部分が腹直筋で、この筋肉の真ん中に縦に線が入っているのが白線です。
しかしお腹が大きくなることでこの部分が開いてしまうことがあります。
これを腹直筋離開といい多くの妊婦さんにみられます。
腹部の筋肉以外に骨盤の中にある骨盤底筋群にも影響がでます。
骨盤底筋群は骨盤の底を作る筋肉です。
骨盤の底の部分にあるのが骨盤底筋群であり、下から骨盤を支えている重要な筋肉です。
赤ちゃんは骨盤の中にいるため成長するにつれ骨盤に重さがかかり、骨盤底筋群は伸ばされるような負担がかかります。
この状態が数ヶ月間続くことで腹部の筋肉や骨盤底筋群は伸びきってしまい骨盤を締める力が低下してしまいます。
出産後の骨盤や腹部筋への影響とは?
赤ちゃんが大きくなると出産に向け恥骨結合は開き準備をします。
出産時にはさらに大きく恥骨結合は開き、赤ちゃんの頭が出れるように骨盤を開きます。
この恥骨結合の部分が開きます。
恥骨結合が開くと骨盤左右へ開いていきます。
これと同時に骨盤を下から安定させる骨盤底筋群も引き伸ばされます。
お腹の中から赤ちゃんが出た後もしばらくは腹部の筋肉や骨盤底筋群は伸びきった状態のままであるため、うまく縮むことができません。
この状態でいると骨盤は安定せず開いてしまいます。
これに加え骨盤底筋群も働きづらくなるため、臓器脱や尿漏れの原因にもなります。
そこで活躍するのが骨盤ベルトです。
骨盤ベルトは働きづらくなった筋肉の代わりに、骨盤を締め安定させる働きがあります。
1ヶ月程度は骨盤ベルトをつけ安静にします。
ここで一つ骨盤ベルトをご紹介します。
有名メーカーであるワコールから販売されている『ワコールマタニティ 産後骨盤ベルト』です。
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これは日本助産師会と共同開発された商品であり、日本助産師会推奨商品となっています。
骨盤ベルトは産後直後から着用します。
産後1ヶ月ごろからはガードルへ変更していきます。
骨盤底筋群のトレーニング方法とは?
骨盤底筋群のトレーニングは非常に重要です。
骨盤底筋群に力を入れる方法として『尿を止めるように』『お尻の穴を締めるように』力を入れるようにイメージすると力が入ります。
この時、尾骨を触ると骨盤底筋群に力が入っているか確認ができます。
尾骨は骨盤底筋群と付いているため、うまく力が入ると尾骨はわずかに動きます。
これを目印に行ってみましょう。
まとめ
妊娠中の女性はお腹が大きくなるため腹部の筋肉が伸ばされます。
伸ばされた状態が数ヶ月続くことで腹部や骨盤底筋群の筋力が低下します。
筋力が低下すると骨盤は開いてしまいます。
骨盤が開くことで臓器脱や尿漏れといった症状にもつながります。
これを予防するためにも筋力トレーニングをしたり骨盤ベルトを着用しましょう。
腹部の筋や骨盤底筋群はすぐに回復しないため、しっかりと対応をしないと腰痛にもつながります。
妊婦や産後のみなさん、しっかりと骨盤を締め開かないようにしましょうね!
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