“うで(腕)”や“手”は人間のカラダで大切な部分です。
物を持ったり、食事をしたりする際に必ず使うのが“腕”や“手”になります。
今回は人間でとても重要な“腕や手(上肢)”の上腕骨や前腕の骨構造について、イラストを用いてわかりやすくご紹介します。
腕は何本の骨でできているか存じですか?
2本と思う方もいると思いますが、実は3本の骨によって構成されています。
この3本の骨によって肘が伸びたり曲がったりし、腕が動きます。
今回は上肢(じょうし)である腕や手の骨の構造についてご紹介していきます。
上肢の構造とは?
“腕”や”手”は上肢(じょうし)とも呼ばれ、肘から上を上腕(じょうわん)、肘から下を前腕(ぜんわん)、手部に分けられます。
上腕は上腕骨(じょうわんこつ)、前腕は橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)、手部は27個の小さい骨によって構成されています。
上腕骨の構造とは?
上腕骨は1本の長くて太い骨です。
上腕骨の上の丸い部分を上腕骨頭(じょうわんこっとう)といい、肩甲骨と接地することで肩関節(肩甲上腕関節:けんこうじょうわん関節)を構成します。
上腕骨頭の外側には、大結節(だいけっせつ)と小結節(しょうけっせつ)という山のような出っ張りがあります。
この大結節や小結節には重要な筋肉であるローテーター・カフがつきます。
ローテーター・カフは肩関節を安定させるためのインナーマッスルとして働きます。
ローテーター・カフの4つの筋肉 ・棘上筋(きょくじょう筋) ・棘下筋(きょくか筋) ・小円筋(しょうえん筋) ・肩甲下筋(けんこうか筋)
上腕骨の真ん中あたりには三角筋粗面(さんかくきんそめん)があり、名前からも想像がつくようにこの部分には三角筋がつきます。
上腕骨の下側にある内側と外側の出っ張りを、それぞれ内側上顆(ないそくじょうか)、外側上顆(がいそくじょうか)といいます。
上腕骨の下にある真ん中の部分が、上腕骨小頭(じょうわんこつしょうとう)と上腕骨滑車(じょうわんこつかっしゃ)です。
内側上顆の後ろには尺骨神経が通る尺骨神経溝(しゃっこつしんけいこう)があります。
肘の内側をデコピンすると腕がジーンと痛くなりますよね。
みなさんも一度は体験したことがあるのではないでしょうか。
これが尺骨神経です。
ここまでご紹介してきた部分は、最低限上腕骨で抑えておきたい構造の部分になります。
前腕の構造とは?
次に前腕の骨の構造についてご説明します。
前腕の骨は橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)から構成されています。
手のひらを上にした時に親指側にある骨を橈骨、小指側にある骨を尺骨といいます。
橈骨の上は橈骨頭(とうこつとう)という丸い部分になり、この周りに靱帯がつくことによって安定しています。
橈骨頭の周りの有名な靱帯には橈骨輪状靭帯(とうこつりんじょう靱帯)があります。
橈骨頭の下には橈骨粗面(とうこつそめん)があり、ここには上腕二頭筋が付着します。
尺骨には尺骨粗面(しゃっこつそめん)があり、上腕筋が付着します。
手部の構造とは?
手部は27個の骨が集まることによって構成されています。
手根骨8個、中手骨5個、基節骨5個、中節骨4個、末節骨5個の計27個です。
このように多くの骨が集まることで構成されます。
中手骨と基節骨の間の関節は手根中手関節、基節骨と中節骨の間の関節は近位指節間関節、中節骨と末節骨の間の関節は遠位指節間関節です。
まとめ
上肢は上腕と前腕、手部に分けられ、上腕上腕骨、前腕は橈骨や尺骨、手部は27個の骨によって構成されています。
上腕骨や橈骨、尺骨、手部の骨は基礎として重要なため、しっかりと抑えておきましょう。
イメージするとわかりやすいため、みなさんもイラストを見ながらイメージしてみてくださいね!
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