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股関節を安定させる筋肉とは?! 小殿筋、外旋筋、腸腰筋が重要です!

股関節には多くの筋肉がついています。

なかでも股関節を安定させるインナーマッスルである深層筋が最も重要です。

今回は股関節を安定させるインナーマッスルの詳細働きトレーニング方法をご紹介します。 

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インナーマッスルとは?

 

インナーマッスルは、実は筋肉の名前ではありません。

 

インナー(inner)とは内側という意味のため、インナーマッスルは内側の筋肉のことを指します。

 

内側の筋肉とは奥深くにある筋肉のことで深層筋ともいいます。

 

インナーマッスルの特徴として関節の近くにあり、単関節筋であるということです。

 

単関節筋は一つの関節をまたぐ筋肉で、力はさほど強くないですが関節の安定性にものすごく関与します。

 

インナーマッスルやアウターマッスル、単関節筋の詳しい内容は前回ご紹介しています。

ご興味がある方はこちらをご覧ください。

→インナーマッスルの詳細はこちら。

  

股関節のインナーマッスルとは?

 

股関節を安定させるインナーマッスルは腸腰筋、小殿筋、深層外旋6筋です。

 

この3つの筋肉で共通していることは、股関節の大腿骨頭に近い位置にあること、単関節筋であることです。

 

まず股関節の構造の復習をしてみましょう。

 

股関節は寛骨臼と大腿骨頭から構成されています。

股関節

 

股関節は動く範囲が大きく、グルグルととてもよく動く関節です。

 

とてもよく動く反面、股関節は不安定な関節でもあります。

 

寛骨臼の受け皿が浅いため大腿骨頭が不安定状態にあります。

 

この受け皿を深くするために、寛骨臼の周りには関節唇(かんせつしん)というものがあります。

関節唇

 

関節唇は寛骨臼と直接つながっていることで受け皿を深くし、大腿骨頭との接地面積を広げ股関節を安定させる重要な役割をしています。

 

関節唇の構造や役割についてはこちらで詳しくご紹介しています。

ご興味がある方はご覧ください。→関節唇についてはこちら。

 

それでは腸腰筋、小殿筋、深層外旋6筋を詳しくみていきましょう。

 

腸腰筋による安定性とは?

 

まずは腸腰筋の解剖学についてご説明します。

 

腸腰筋は腸骨筋と大腰筋の総称です。

 

主に股関節を屈曲(まげる)働きをします。

 

腸骨筋は腸骨窩から始まり小転子につき、大腰筋は第1〜5腰椎から始まり小転子につきます。

 

それぞれイラストでみてみましょう。

 

腸骨筋

 

腸骨筋の詳しい解剖

起始:腸骨窩

付着:大腿骨の小転子

神経:大腿神経

作用:股関節の屈曲,外旋

 

大腰筋の詳しい解剖

起始:浅層 T12-L4の椎体側面とそれらの間の椎間円板の側面

   深層 L1-5椎骨の肋骨突起

付着:大腿骨の小転子

神経:腰神経叢(L1-3)の筋枝

作用:股関節屈曲,外旋

   腰椎 大腰筋

    →両側の働き 仰臥位から体幹を起こす

    →片側の働き 腰椎は同側へ側屈

 

横から腸腰筋をみてみましょう。

腸骨筋 横

 

大腰筋 横

 

 

このように大腿骨頭の前にあります。

 

股関節を曲げる筋肉としてアウターマッスルで働く大腿直筋と見比べてみましょう。

これは下からみたイラストになります。

 

屈筋 骨頭位置関係 

このように大腿骨頭のすぐ前に腸腰筋があり、大腿骨頭を前から押さえています。

 

 

また大腿直筋は二関節筋であるため、インナーマッスルとしての股関節の安定性への関与は乏しいです。

 

小殿筋による安定性とは?

 

まずは小殿筋の解剖についてご説明します。

 

小殿筋は大殿筋や中殿筋よりも深層にあり、大腿骨頭に近い筋肉です。

 

主な働きとして股関節の外転です。

 

イラストで小殿筋をみてみましょう。

外から大殿筋、中殿筋、小殿筋とあり、最も小殿筋が大腿骨頭に近いことがわかります。

 

殿筋 骨頭位置 

小殿筋は中殿筋より深層部にありますが、筋肉の働きとしては中殿筋と同じです。

 

中殿筋の位置づけとしてはアウターマッスルですが小殿筋と同じ働きをするため、中殿筋はインナーマッスルとアウターマッスルの間の筋肉と考えもいいでしょう。

 

小殿筋の詳しい解剖

起始:腸骨の殿筋面(中殿筋起始の下方)

付着:大腿骨大転子

神経:上殿神経(L4-S1)

作用:股関節の外転

   前部線維 屈曲・内旋

   後部線維 伸展・外旋

 

 

深層外旋6筋による安定性とは?

 

次に外旋筋についてです。

 

股関節の外旋筋は深層外旋6筋といい、6つの外旋筋があります。

梨状筋、大腿方形筋、上双子筋、下双子筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋です。

 

深層外旋6筋をイラストでみてみましょう。

後ろからのイラストになります。

外旋筋 後方

 

外旋筋(深層外旋6筋)は大腿骨頭の後ろにあり、大腿骨頭を後ろから安定させる働きをします。

 外旋筋 骨頭 後方

 

深層外旋6筋の解剖や働きの詳細についてはこちらでご紹介しています。

ご興味がある方はご覧ください。→深層外旋6筋についてはこちら。

 

このようにインナーマッスルである腸腰筋、小殿筋、深層外旋6筋によって股関節の大腿骨頭を左右前後から安定させることが非常に重要です。

 

このインナーマッスルが働かないと大腿骨頭は不安定になり、股関節が安定しなくなります。

 

股関節が安定していないと手術後の方は痛みが出るケースがあります。

 

また安定しないということは大腿骨頭と寛骨臼の間に負担がかかるということです。

 

これが長年続くと股関節が変形しやたり、痛みが出現したりします。

 

そのため股関節のインナーマッスルはとても重要です。

 

インナーマッスルのエクササイズとは?

 

股関節を安定させるためにインナーマッスルのエクササイズについてご紹介します。

 

インナーマッスルのトレーニングはとても重要になります。

 

腸腰筋エクササイズとは?

 

まずは腸腰筋のエクササイズです。

 

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ポイントとして腸腰筋は最大に股関節を屈曲させた時に最も働きます。

 

そのため腸腰筋をトレーニングする時は必ず足を最大まで屈曲するように意識しましょう。

 

腸腰筋の筋力が弱い場合、足を持ち上げるのが大変となり骨盤を後傾させカラダを後ろに倒す反応が起こります。

 

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このようにカラダを後ろに倒しながら足を上げると腸腰筋のトレーニング効果はなくなってしまします。

 

このように足を上げるのが大変な場合は、腸腰筋を使って足を上げることが重要なため両手でサポートをして行いましょう。

 

足を上げた際に足の付け根に力が入っている感じがあればOKです。

 

次に骨盤の前・後傾の運動です。

方法は骨盤を前後に寝かしたり、起こしたりします。

 

大腰筋は腰椎から小転子についているため、股関節屈曲以外に骨盤を起こす働きもあります。

 

骨盤前傾

 

骨盤後傾

 

この時のポイントとして、腰に力が入りすぎず腰をそらしすぎないようにすることです。

 

下腹部と大腰筋を意識して、足の付け根の部分に力が入るように意識しながら行いましょう。

 

小殿筋エクササイズとは? 

 

次に小殿筋のエクササイズについてです。

 

小殿筋は深層部にありますが筋肉の構造は中殿筋と同じです。

 

そのため小殿筋の作用は中殿筋と同じなのでトレーニング方法は中殿筋と同じです。

 

最も効果的なのが足上げです。

 

このように行いましょう。

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トレーニング方法は中殿筋と同じでこちらでご紹介しています。

ご興味がある方はこちらをご覧ください。

→中殿筋(小殿筋)のトレーニング方法はこちら。

 

深層外旋6筋のエクササイズとは?

 

次に深層外旋6筋のエクササイズです。

 

仰向けで横になり両足を伸ばしましょう。

 

 

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足を左右にコロコロと転がします。

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この時のポイントとして、足を持ち上げないようにすることです。

 

足を持ち上げようとすると大腿直筋に力が入ってしまうため、太ももの後ろは床につけたまま足をコロコロ転がしましょう。

 

次に両足を曲げて仰向けになりましょう。

 

両足を弱いゴムバンドで縛ります。

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強いゴムバンドだと、他の筋肉に力が入ってしまい外旋筋に力が入りづらくなるため弱いバンドを使用することがポイントです。

 

両足を外に開くように動かします。

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この時、お尻に力が入っている感じがあればOKです。

 

まとめ

 

股関節のインナーマッスルである深層筋は腸腰筋、小殿筋、深層外旋6筋です。

 

この3つの筋肉は大腿骨頭に近く単関節筋であり、大腿骨頭を安定させる筋肉です。

 

このインナーマッスルが働くことで大腿骨頭が安定することが非常に重要です。

 

インナーマッスルにより股関節が安定することで、アウターマッスルが効果的に働きやすくなります。

 

そのためインナーマッスルのトレーニングは非常に重要になります。

 

股関節を安定させるためにも、アウターマッスルを効果的に働かせるためにも、まずはインナーマッスルをトレーニングすることが重要です。

 

股関節が安定すると痛みが減ったり、安定して動作を行うことができるようになります。

 

みなさんもインナーマッスルをトレーニングしてみてはいかがでしょうか?

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