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【最新】アイシングには効果がない・悪化するって本当?! 注意しなければならない2つのポイントとは?

 

アイシングはよくスポーツ現場や炎症症状に対して行われる身体ケアの一つです。

昔から炎症症状に対してゴールデンスタンダードとしてアイシングをガンガン行ってきましたが、昔のように行っていると悪化することがあります。

今回はアイシングの善悪悪い理由アイシングの2つのポイントについてご紹介します。

 

多くの方は炎症症状に対して、キンキンに冷えた氷などで冷やすことをよくされていたのではないでしょうか。

昔は炎症症状に対して冷やすことはゴールデンスタンダードでしたが、現在は変わりつつあることをご存知でしょうか。

 

昔のようにキンキンに冷えた氷で長い時間アイシングを行っていると、治癒を阻害させてしまう恐れがあり注意が必要です。

それではご説明していきましょう。

 

炎症とは?

まずは炎症について簡単にご説明します。

 

スポーツなどでカラダの組織に損傷が起こると、体内から痛みの物質が発生します。

痛みの物質にはブラジキニンやヒスタミン、プロスタグランジンといったものがあります。

この物質によって痛みが誘発されるのと同時に、血管では虚血といって血液の流れが悪い状態が起こります。

その後、血液内の成分が血管の外に出ることで、患部に炎症症状として腫れが生じます。

 

みなさんは、この炎症症状を悪だと思いますか。それとも善だと思いますか。

炎症が起こると腫れるし痛いので、『炎症症状=悪』だと思う方が多いのではないでしょうか。

 

炎症は治癒する過程で必要な生体反応であり、またカラダの防御性反応でもあるためとても大切なことです。

しかし炎症によって痛みや腫れが強いと、関節の動きに制限が生じたり、筋力が低下したりと二次的な障害が生じてしまいます。

 

『炎症症状=善(生体反応)』ですが、『炎症による二次的障害=悪』です。

このように炎症による二次的障害が悪いため、炎症を抑制しこの二次的障害を防ぐことが重要となります。

 

炎症に対するアイシングの効果とは?

アイシング 効果

炎症症状といえば『アイシング』を頭に思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

実は炎症に対するアイシングについては賛否両論があります。

 

先ほどご紹介したように、炎症症状はカラダにとって治癒する過程で必要な生体反応です。

この生体反応に対しアイシングをすることで、生体反応を抑制してしまい悪化とまではいきませんが組織の修復を阻害してしまいます

 

しかし、炎症症状を抑制しなければ二次的な障害として関節可動域制限や筋力低下、痛みの悪化などが起きてしまいます。

 

では炎症に対しどのようにすればいいのでしょうか。

それは『生体反応を抑制しすぎず、炎症症状を抑制すること』です。

 

ここである研究報告をご紹介します。(引用1)

アイシングによる(消炎効果)と,酸素やエネルギーの供給および老廃物除去のための血流が保たれる27℃が適した温度であると提案している

 

この報告では27℃より低い温度(3℃)と高い温度(37℃)での違うアイシングで比較しており、結果27℃がよいと提案しています。

この他には、ただ冷やすだけでなく、冷やすのに加え圧迫を併用することで効果がよかったとの研究結果もあります。

 

このように炎症症状はカラダの生理的な生体反応のため、それを阻害せずにアイシングを行うことが重要となります。

 

アイシングに効果がないわけではありません。

しかしアイシングを正しく行わないと期待した効果が得られず、治癒を阻害したり二次的傷害にもつながり悪化する恐れがあります。

アイシングを行うときはやり方に注意をしましょう。 

 

〜アイシングの2つのポイント〜

①温度が低すぎると治癒を阻害するため注意

②圧迫を併用して行うとよい

 

まとめ

アイシングには炎症症状を抑える効果はあります。

しかし炎症しているからといってキンキンに冷えた氷で長時間冷却をしていると、患部の血流が悪くなったりと悪循環が起こり、治癒を阻害したり二次的傷害につながり悪化する恐れもあります。

 

昔はアイシングといえば炎症に対してゴールデンスタンダードでしたが、現在の医学では徐々に考え方が変わってきています。 

 

みなさんもキンキンに冷えた氷で患部をずっと冷やすのはやめ、治癒を阻害しないアイシングの方法を心がけましょう。

 

 

〜引用・参考文献〜

小笠原一生:アイシングが生体に及ぼす効果,臨床スポーツ医学,32:480-483,2015,

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