ジョーンズ骨折は何年か前にサッカー日本代表選手がなり有名になった骨折です。
ジョーンズ骨折後にリハビリ・トレーニングをする際、特に注意をしなければいけないことがあります。
今回はジョーンズ骨折の復帰時期、リハビリの注意点についてご紹介します。
ジョーンズ骨折はサッカー日本代表選手がなり有名になりましたね。
近年、サッカー選手に多い疲労骨折の一つです。
ジョーンズ骨折は足の小指の疲労骨折で、別名“第5中足骨基部疲労骨折”といいます。
最初にジョーンズ骨折について簡単にご紹介し、トレーニングの注意点や復帰時期についてご紹介します。
以前にジョーンズ骨折についてご紹介しているため、ご存知の方も確認の意味も含め最初はご覧ください。
ジョーンズ骨折(jones骨折)とは?
ジョーンズ骨折(jones骨折)は第5中足骨基部疲労骨折のことです。
ジョーンズ骨折は競技中に起こることが多く、それまで痛みなどの症状がなくても(前兆なし)骨折してしまいます。
競技中に起こるケースとして、ジャンプやステップ、切り返し動作を繰り返し行うことで負担が蓄積されることで疲労骨折してしまいます。
ジョーンズ骨折の特徴として、第5中足骨は血液の供給が乏しいため遷延治癒(せんえんちゆ)になる可能性があり、骨がつかないと偽関節(ぎかんせつ)になるリスクがあります。
遷延治癒とは骨のつきが遅れることで、偽関節とは骨がくっつかず治癒が止まってしまい骨折部が動いてしまい状態のことです。
遷延治癒や偽関節になってしまうと競技復帰が大幅に遅れてしまうため、早期にスポーツ復帰を希望する場合は手術を選択するケースが多いです。
以前に、ジョーンズ骨折の原因や手術、リハビリについてご紹介しています。
ご興味がある方はこちらをご覧ください。
ジョーンズ骨折後のリハビリで注意することとは?
ジョーンズ骨折後のリハビリで注意することをご紹介します。
骨折後の早期のリハビリでは、短腓骨筋(たんひこつ筋)と第3腓骨筋に力が極力入らないように注意しなければなりません。
短腓骨筋の詳しい解剖
起始:腓骨外側の下2/3部
付着:第5中足骨粗面
神経:浅腓骨神経
作用:足関節底屈,外反
第3腓骨筋の詳しい解剖
起始:腓骨下部の前縁
付着:第5中足骨
神経:深腓骨神経
作用:足関節背屈,外反
短腓骨筋と第3腓骨筋の共通点として、第5中足骨の近位に付着します。
この他に第5中足骨には、小趾外転筋(しょうしがいてん筋)や短趾屈筋(たんしくっきん)も付着します。
第5中足骨の遠位には内在筋(ないざい筋)や横走靱帯がありますが、近位部より安定性が弱いです。
このように第5中足骨の近位部は筋肉の収縮によって負荷がかかりやすく、遠位部は安定性が乏しいため、結果として第5中足骨近位部に負荷が集中しやすくなります。
負荷がかかり続けると、結果として遷延治癒や偽関節につながってしまいます。
こうならないためにも、短腓骨筋や第3腓骨筋には極力チカラが入らないようにしましょう。
手術後、踵歩行は許可されることが多いですが、足首を外側に返して(小指側のつま先を上げながら)歩くと短腓骨筋や第3腓骨筋に力が入るため、指のチカラは極力抜いて歩行することをオススメします。
受傷直後は腓骨筋や第3腓骨筋の筋収縮は積極的に入れない方がいいですが、この二つの筋肉は足関節外反に働くため、とても重要な筋肉でもあります。
短腓骨筋や第3腓骨筋はサッカー選手において重要な筋肉でもあるため、骨がつき問題なくなればこの筋肉のトレーニングも行っていきましょう。
ジョーンズ骨折の復帰時期とは?
ジョーンズ骨折の復帰時期については基本的にDrの判断になりますが、多くは3ヶ月程度でスポーツ復帰を目指します。
ですが復帰したからといって完全復帰(全治)できるかどうかは状態にもより、まずはミニゲームなどで調子をしていきます。
リハビリに関しては手術の翌日から開始となり、手術後6週間程度でジョギング可能となります。
第5中足骨は血液供給が乏しいため再骨折しないように、運動負荷を上げる際は注意が必要です。
先ほどご紹介しましたがジョーンズ骨折は疲労骨折であるため、第5中足骨へ負担をかけている動作やカラダの使い方も修正していくことが大切となります。
《まとめ》
ジョーン骨折(第5中足骨起部疲労骨折)のリハビリの注意点や復帰時期についてご紹介してきました。
ジョーンズ骨折のリスクとして遷延治癒が偽関節があります。
第5中足骨には短腓骨筋や第3腓骨筋が付着し、この筋肉に強い力が入り続けると骨折部に負担がかかり、遷延治癒や偽関節につながってしまいます。
そのため手術後は骨折部に負担のかからないようにすることが重要です。
スポーツ復帰時期はおおよそ3ヶ月を目標としています。
ジョーンズ骨折は前兆がほとんどない疲労骨折のため、サッカーを行っている人は特に注意しましょうね!
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