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肉離れの原因や症状、リハビリとは?ふくらはぎや太ももの治し方を理学療法士がご紹介!

肉離れの原因や症状、リハビリについて、理学療法士が詳しく解説します。
肉離れが多い太ももやふくらはぎの治し方や予防方法などをご紹介します。

 

肉離れはとても多いスポーツ外傷の一つで、スポーツをしっかりとしている方で起こり、反対に運動不足のお父さんでも起こる外傷です。

 

お父さんは子供のスポーツ少年団や運動会で、久しぶりに運動をすることがあると思いますが、肉離れを起こすお父さんはかなり多いです。

子供の前で肉離れは、かっこ悪いですよね。。。
かっこいいお父さんでいためにも、しっかりを肉離れの予防をすることが大切です。

 

それでは肉離れについて解説したあとに、予防方法などについて詳しくご紹介していきます。

 

肉離れとは?

肉離れとは、筋肉の部分断裂もしくは完全断裂のことです。 
運動をした際に瞬間的な筋の収縮が起こることで筋肉に負担がかかり断裂がおこります。

肉離れは、太ももであるハムストリングスや、ふくらはぎである下腿三頭筋に起こることが多いです。

 

スポーツ競技では、サッカーや陸上競技で多くみられます。

肉離れは多くのスポーツで発生するが、サッカーでは外傷・障害の31.8%であり、陸上競技では40.9%であり、外傷・障害で占める割合は大きい
               引用 金子晴香:ランニング (短距離) による肉離れの疫学・治療・予防

 

肉離れの症状とは? 

肉離れの重症度にもよりますが、痛くて歩くことが困難な場合があります。
また肉離れの部分に内出血が起こったり、熱をもったりします。

 

走ったり、運動をしているときに、急に太ももやふくらはぎに痛みが生じ、動くことが困難になった場合は、肉離れである可能性があるため、医療機関を受診しましょう。

 

肉離れの原因とは?

肉離れは、筋肉に力が入り収縮した状態で、伸ばされるような伸張ストレスが加わったときに筋肉に負担が過剰にかかり起こります。

瞬発的な動作では、太ももで肉離れが起こりやすく、持久力系の競技ではふくらはぎで肉離れが起こりやすい傾向があります。

スポーツ選手はこれに当たることがほとんどです。

 

では、お父さんはどうでしょうか。

『なぜ高校生はすごい運動をしているのに、中年のおじさんは軽い運動をしただけで肉離れが起きるんだ?!』と、
疑問に思ったことありませんか?

 

運動負荷としては明らかに高校生の方が強く、下腿三頭筋やハムストリングスへの負担は大きいです。
しかし、明白に違う点があります。

 

それは筋肉自体の柔らかさです。
筋肉は20歳ぐらいから徐々に柔軟性が低下してきます。
つまり柔軟性が低下するということは、筋肉が硬くなるということです。

 

硬い筋肉になってしまうと劣化したゴムのようになってしまい、弾力性がなくなり引っ張られると切れてしまします。
この状態になっているのが中年男性の筋肉です。

 

劣化したゴムのような筋肉にしないためには、常に柔らかく伸び縮みする筋肉にしておかなくてはなりません。
そのためには毎日しっかりとストレッチを行い、筋肉を柔らかく、しっかりと伸びるようにしておくことで、肉離れを予防することができます。

 

肉離れのリハビリとは?

肉離れのリハビリについてご紹介します。

肉離れを起こした後は腫れや熱感などを生じているため、まずはこのような炎症症状を緩和させることが大切です。

方法として、RICE療法を行います。
RICE療法は、安静、アイシング、圧迫、挙上のことです。

炎症症状があると痛みが続きやすいため、まずはアイシングなどで対応しましょう。

 

肉離れを起こした恐れがある場合は、医療機関を受診しましょう。
病院でMRIを撮ることで、筋肉の損傷程度などがわかります。

それをもとにリハビリを行っていきます。

リハビリで重要なのが、筋肉の修復過程に気をつけることです。
肉離れを起こしている筋肉が修復できていないうちに、強度の負荷をかけると再び肉離れを起こす恐れがあります。

筋肉の修復過程はMRIで確認したり、ストレッチ時の肉離れの痛みが消失したことを基準にしましょう。

筋肉をストレッチした時の痛みで重症度がわかります。
                        引用:日本整形外科学会

 

肉離れの重症度はこのような方法でも確認することができます。


                                引用:日本整形外科学会

筋肉の修復状況に合わせながら、ストレッチに加え筋力トレーニングや動作練習を行っていきましょう。

 

ハムストリングスとは?

 ハムストリングスとは、太ももの裏側についている筋肉です。
まず図でイメージしてみましょう

       ハムスト全体       ハムスト拡大 

 

ハムストリングスは、お尻の坐骨結節(ざこつけっせつ)から膝裏の脛骨(けいこつ)についています。

坐骨結節とはお尻の出っ張っている骨です。
お尻の下に手を置き座るとわかりやすいですね。

脛骨は膝より下の骨のことです。

 

ハムストリングスがお尻から膝裏の骨にかけてついていることで、ハムストリングスに力が入ると膝が曲がります。

 

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〜ハムストリングスの解剖〜

起始:坐骨結節,大腿骨粗線中央1/3の外側部

付着:腓骨頭,脛骨内側顆,斜膝窩靭帯,膝窩筋筋膜

作用:膝を曲げる

[/box]

 

走ったりするときに、足で地面を蹴り、膝が曲がりますよね。
このときにハムストリングスに力が入ります。 

久しぶりに走って、急激にハムストリングスに負担がかかることで、肉離れを起こしてしまいます。
そのため、しっかりとストレッチや準備体操をすることが大切です。

 

下腿三頭筋とは?

下腿三頭筋はふくらはぎの筋肉です。
下腿三頭筋は腓腹筋とヒラメ筋の総称です。

 

腓腹筋とは?

腓腹筋は、ふくらはぎの盛り上がっている部分です。
膝の裏からかかとについており、つま先立ちをするときに最も力が入ります。

 

〜腓腹筋の解剖〜

起始:内側頭 大腿骨内側上顆,外側頭 大腿骨外側上顆

付着:踵骨隆起

神経:脛骨神経(L4〜S2)

作用:足関節底屈,膝関節屈曲

 

ヒラメ筋とは?

ヒラメ筋は、ヒラメのような形をしているため、このような名前がつきました。
ヒラメ筋は腓腹筋の奥の方にあります。

ヒラメ筋は腓腹筋と働きが同じで、つま先立ちをすることが最も力が入ります。

 

〜ヒラメ筋の解剖〜

起始:ヒラメ筋線

付着:踵骨隆起

神経:脛骨神経(L4〜S2)

作用:足関節底屈

 

ハムストリングスのストレッチ方法は?

ハムストリングスのストレッチ方法はたくさんありますが、今回は一人で簡単にできる方法をご紹介します。

 

一つ目は、おなじみの前屈動作です。 IMG_3387

 

IMG_3346

 

注意点としては、

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①膝が曲がらないこと

②背筋が伸びていること

③足の付け根から体を倒すこと

[/box]

この3つがクリアしていないと効果的なストレッチは行えません。

  

二つ目の方法について紹介します。
これは横になって行う方法です。 IMG_3368

 

IMG_3356

  

①まず仰向けになります。

②次に両手で太ももの裏を持ち支えます。

③この状態で、膝を伸ばしていくとハムストリングスが伸びてくるのが感じられると思います。

 

注意点としては、

[deco_bg image=”paper3″ width=”400″]

①太ももが動かないように固定すること

②できるかぎり膝を伸ばすこと[/box]

この方法の場合、ストレッチをしてる際は膝が曲がっていても構いません。

 

下腿三頭筋のストレッチ方法とは?

下腿三頭筋のストレッチ方法は、アキレス腱伸ばしです。

 

かかとをしっかりと地面につけ、しっかりと伸ばしましょう。
伸ばしているときに、ふくらはぎに張る感じがあれば、しっかりと伸びています。

張る感じがない場合は、角度を変えてしっかりと伸ばしましょう。

 

ストレッチの強さや時間とは?

ストレッチの強さは、強くやればやるほど良いというわけではありません。
強くストレッチしすぎてしまうと筋肉を痛めたり、力が入ってしまい逆効果になってしまいます。

 

ストレッチは『痛いような、気持ちいいような、、、』ぐらいが最適です。

 ポイントは『痛気持ちいい!』です。c5ab58d0dbebd6508cfd8ea35d220e45_m

このくらいが丁度いいです。
ストレッチは反動をつけずに、20秒以上持続的に伸ばすと効果があります。

  

長くストレッチをすればいいと思う人が多いと思いますが、
長すぎても良くないですし、逆に短すぎても効果がありません。

 

目安としては、20秒~30分程度がよいでしょう。

 

ふくらはぎの筋トレ方法とは

肉離れが治ってきたら、徐々に筋トレを行いましょう。
ふくらはぎを効果的に鍛える方法として、カーフレイズがあります。

 

簡単に言えば、つま先立ちです。
カーフレイズもやり方によって、腓腹筋やヒラメ筋を分けて鍛えられるため、効率よく鍛えることがポイントです。

効果的なカーフレイズの方法はこちらで詳しくご紹介しています。
効果的なカーフレイズのやり方はこちら。

  

理学療法士から一言

久しぶりに運動をすると、太ももの裏のハムストリングスや、ふくらはぎの下腿三頭筋に肉離れを起こすことがあります。

肉離れを起こさないためには、日頃からしっかりとストレッチを行い、筋肉を柔らかくしておく必要があります。

かっこいいお父さんでいるためにも、しっかりとストレッチを行いましょうね。

 

引用・参考文献

・金子晴香:ランニング (短距離) による肉離れの疫学・治療・予防,スポーツメディスン29(6),2-4, 2017.

日本整形外科学会

 

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