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カーフレイズのやり方や効果的な筋トレの5つのポイントとは?!

カーフレイズは、ふくらはぎである下腿三頭筋のトレーニング方法です。

別名ヒールレイズともいい、イラストを使ってやり方や効果について現役理学療法士がご紹介します。

 

下腿三頭筋(かたいさんとうきん)はスポーツでとても重要な筋肉で、ダッシュなど地面を蹴るときによく使う筋肉です。
また女性に多い足のむくみに対しても下腿三頭筋は重要で、むくみ予防をするうえで大活躍します。

 

それではカーフレイズ(ヒールレイズ)のやり方に加え、下腿三頭筋についても詳しくご紹介していきます。

 

 

下腿三頭筋とは?

ふくろはぎの筋肉は下腿三頭筋といいます。

 

下腿三頭筋は、膝の裏からかかとについており、つま先立ちで最も筋肉が働きます。

このつま先立ちをカーフレイズまたはヒールレイズといいます。
正しいカーフレイズのやり方は後ほどご説明しますね。

 

まずは下腿三頭筋について理解しましょう。

 

下腿三頭筋は筋肉の名前ですが、実は2つの筋肉の総称です。
下腿三頭筋は、腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋から構成されています。

 

腓腹筋とは

ふくらはぎの膨らみが腓腹筋です。

 

腓腹筋は膝の後面にある○○から、かかとについています。
腓腹筋は足関節と膝関節の両方の関節をまたいでいるため、働きとして足関節の底屈と膝関節の屈曲に働きます。

 

このように2つの関節をまたいでいる筋肉を二関節筋(にかんせつきん)といいます。

 

 

〜詳しい解剖学〜

起始:内側頭ー大腿骨の内側上顆

   外側頭ー大腿骨の外側上顆

付着:踵骨隆起(しょうこつりゅうき)

神経:脛骨神経(S1,S2)

作用:足関節の底屈,膝関節の屈曲

 

 

ヒラメ筋とは

ヒラメ筋は腓腹筋より深部にあります。

魚のヒラメに形が似ているため、ヒラメ筋と言われています。

 

ヒラメ筋はすねの骨である脛骨の後側からかかとの骨についています。
腓腹筋とは違い足関節のみしか筋肉がついていないため、働きは足関節の底屈になります。

 

このように一つの関節のみの場合は単関節筋といいます。

 

 

〜詳しい解剖学〜

起始:腓骨頭,ヒラメ筋線

付着:踵骨隆起

神経:脛骨神経(S1,S2)

作用:足関節の底屈

 

 

腓腹筋とヒラメ筋の違いとは?

腓腹筋とヒラメ筋の大きな違いは、先ほどご説明したように二関節筋であるか、ないかです。

 

〜腓腹筋〜

足関節と膝関節の動きに関与 → 二関節筋

 

〜ヒラメ筋〜

足関節の動きだけに関与→ 単関節筋 

 

 

膝を伸ばした状態での足関節底屈では腓腹筋、膝を曲げた状態での足関節底屈ではヒラメ筋が中心に働きます。
膝関節の状況に応じて、下腿三頭筋でも腓腹筋とヒラメ筋のどちらが優位に働くか変わってきます。

 

カーフレイズのやり方とは

カーフレイズは別名ヒールレイズともいいます。

カーフレイズのやり方は簡単で要は“つま先立ち”です。
つま先立ちをすることで、ふくらはぎである下腿三頭筋に力が入ります。

 

やり方は簡単ですが、ポイントは腓腹筋やヒラメ筋を効率よく鍛えるかが大切です。

 

先ほどご説明したように、腓腹筋とヒラメ筋は働きが違います。
腓腹筋は膝関節を伸ばした状態での足関節底屈運動、ヒラメ筋は膝関節を曲げた状態での足関節底屈運動によく働きますよね。

 

カーフレイズを行うときは、腓腹筋とヒラメ筋のどちらを筋トレするかでやり方を変えることがポイントです。

 

腓腹筋の筋トレ方法

腓腹筋を効率良く鍛えるためには、膝関節を伸ばした状態でカーフレイズを行いましょう。

このとき、しっかりとふくらはぎに力が入っていることを意識しましょう。

 

ヒラメ筋の筋トレ方法

ヒラメ筋を効率よく鍛えるためには、膝関節を曲げた状態でカーフレイズを行いましょう。

 

カーフレイズをするときは、膝を曲げている角度は変えずに行うことがポイントです。

 

カーフレイズのポイント

カーフレイズのポイントは5つあります。
次の5つのポイントを意識し行うことで、効率の良い運動が行なえ、パフォーマンスアップに繋がります。

 

一つ目は、先ほどご紹介したように腓腹筋とヒラメ筋をわけてトレーニングを行うことです。

 

二つ目は、足関節底屈運動ができる最大のところまで高くかかとを上げることです。

 

三つ目は、かかとの上げ下げをゆっくりと行うことです。

特に下ろすときをゆっくり行うことが重要です。

 

四つ目は、カーフレイズのスピードを変えて行うことです。
筋力アップであれば、ゆっくりと行うといいですが、パフォーマンスを上げるには筋肉の収縮スピードを変えることが大切です。

 

そのため、カーフレイズを早く行ったりすることがポイントです。

 

五つ目は、動作中にカーフレイズを組み込むことです。
例えば、つま先立ちの状態で歩行を行ったり、バランス練習を行うことです。
これによって、下腿三頭筋を使うことはもちろんのこと、足関節低屈位での安定性の練習になるためいいでしょう。

 

カーフレイズだけは要注意!

カーフレイズで下腿三頭筋の筋トレをすることは、とても良いことですが一点注意しなければならないことがあります。

 

それはカーフレイズで筋トレをしただけでは、スポーツなどのパフォーマンスはあまり変わらないということです。
わかりやすく例をあげてみましょう。

 

ボディビルダーで筋肉マッチョの人と、プロ野球選手を想像してみてください。
ボディビルダーと比べ野球選手の方がカラダは細いですが、160キロメートル以上の豪速球を投げることができますよね。
しかし、ボディビルダーがボールを投げるとどうでしょうか。
絶対に160kmの豪速球を投げることはできません。

 

つまり、スポーツパフォーマンスで重要なのは筋力だけではないということです。
筋力がしっかりとあることは重要ですが、その筋力をパフォーマンス中にいかにうまく使えるかがキーポイントになります。

 

パフォーマンスをあげるには筋トレに加え、鍛えた筋肉を使うパフォーマンス練習を行うことがとても重要となります。

 

 

理学療法士から一言

今回は、下腿三頭筋の筋トレで効果な方法であるカーフレイズについてご紹介しました。

 

ご紹介した5つのポイントを活かしカーフレイズを行うことで、より効果的に下腿三頭筋の筋トレを行うことができます。
カーフレイズを行うのでも、ポイントをしっかりと抑えて行うかどうかで、効果や結果が変わっていきます。

 

またスポーツパフォーマンスをあげるには、カーフレイズ以外にも動作練習が重要となるため、筋トレだけに目が行かないように注意しましょう。

しっかりとポイントを意識して行ってみてくださいね!