歩行で重要な足関節の機能とは?!ロッカーファンクションについてご紹介!

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足首は歩行の中でとても重要な役割をしています。

特徴として衝撃吸収をしたり、効率よく歩けるように動きます。

裏を返せば足首のケガをするとカラダに負担のかかる歩き方になります。

今回は歩行時の足首の重要な役割(ロッカーファンクション)についてご紹介します。

ロッカーファンクション

 

歩くことはヒトにとって最もよく使う動作です。

 

足首は歩行の中でとても重要な働きをしており、この働きをロッカーファンクションといいます。

 

ロッカーファンクションがあることで歩行時の衝撃を吸収したり、効率よく歩くことができます。

 

ロッカーファンクションが働かないとカラダに負担がかかる歩き方になるため、足首のケガをすると大変です。

 

最初にみなさんが普段なにげなく歩いている様子を医学的にご紹介します。 

歩行は二つの相で構成されています。

 

足で支える時期を立脚期(りっきゃく期)、足を降りだしている時期を遊脚期(ゆうきゃく期)といいます。

立脚期をさらにわけると立脚初期・中期・終期になります。

このイラストは右足の立脚期になります。

 

イニシャルコンタクト ミッドスタンス 立脚終期 

 

立脚期の足首の働きをロッカーファンクションといいます。

それではロッカーファンクションについてご説明します。

 

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ロッカーファンクションとは?

ロッカーファンクションは3つの働きに分かれます。 

ロッカーファンクションの種類

①ヒールロッカー 

②アンクルロッカー 

③フォアフットロッカー

 

ヒールロッカーは立脚初期、アンクルロッカーは立脚中期前後、フォアフットロッカーは立脚後期に働きます。

 

それではひとつずつご紹介します。

 

ヒールロッカーとは?

ヒールロッカーは立脚初期で働きます。

ヒールロッカーの働きの特徴は衝撃吸収です。

 

立脚初期はかかとがつき、つま先が下がり足の裏がついたときです。 

この時つま先はゆっくりと降りてきます。

これは前脛骨筋がブレーキをかけるように働くことで、ストンッと勢いよくつま先が下がるのを制御します。

ヒールロッカー 

 引用1) (Aはかかとをついた時。Bは徐々につま先が降りてきた状態。赤は前脛骨筋)

 

前脛骨筋はこの筋肉です。前脛骨筋

 

〜前脛骨筋の詳しい解剖〜

起始:脛骨外側面上部2/3,下腿骨間膜

付着:内側楔状骨,第一中足骨底

神経:深腓骨神経(L4,L5)

作用:足関節背屈,内反

 

ここで『ん?!』と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

 

前脛骨筋は足首を上げる筋肉ですが、なぜ前脛骨筋が働くことでつま先を降ろす動作が起こるのか疑問に思った方もいると思います。

 

これは前脛骨筋の働き方による違いです。

 

前脛骨筋の働きはつま先を上にあげることです。

これは筋肉が縮む方向に動くため起こる動作です。

これを求心性収縮といいます。

 

つま先を上げた状態から前脛骨筋の力を抜くとストンと足首が垂れ下がります。

前脛骨筋の力を全部抜くのではなくゆっくり力を抜くことで、ブレーキをかけるようにゆっくりと足首は下にさがってきます。

これを遠心性収縮といいます。

 

わかりやすい例として買い物袋を持った時の腕の動きです。

買い物袋を持って肘を曲げると力こぶ(上腕二頭筋)に力が入ります。

 

床に買い物袋をゆっくりと下ろそうと肘を伸ばした時も力こぶ(上腕二頭筋)には常に力が入り続けます。

 

これが遠心性収縮です。

遠心性収縮は力を入れた状態で徐々に筋肉を伸ばす方向へ動かすことです。

このように前脛骨筋も同様に働くことで足首はブレーキかけながら床につきます。

 

床についた後は前脛骨筋はそのまま下腿を前に引っ張り、これにより膝はやや曲がります。(膝屈曲15°程度)

 

このときに大腿四頭筋の筋肉が働きます。

イニシャルコンタクト  

 引用1)  赤:大腿四頭筋

膝が曲がることでクッションとなり床からの衝撃を吸収します。

 

アンクルロッカーとは?

アンクルロッカーは歩行時の重心位置と関係しているため、簡単に重心についてご紹介します。

 

歩行時に足が真ん中に来たときが、一番重心の位置が高いです。

逆にかかとを地面についた時や、つま先で地面をける時が一番重心が低い位置になります。

このように歩行では常に重心が上下に移動しています。

 

歩行は位置・運動エネルギーと密接な関係があります。

わかりやすくいえば、ジェットコースターです。

歩行 エネルギー

引用2) 

 

高い位置に上がることで位置エネルギーが大きくなり、一気に下ることで位置エネルギーが運動エネルギーに変換されます。

 

その後、再び坂を上がることで運動エネルギーが位置エネルギーに変換されます。

 

これは歩行とすごく似ており歩行時も重心の位置を上下に変化させ、位置・運動エネルギーをうまく使うことで効率の良い歩行を行っています。

  

アンクルロッカーは立脚中期(ミッドスタンス)で起こります。

アンクルロッカーの働きは前期(早期)と後期に分かれます。

アンクルロッカー引用1) 赤:筋肉

 

アンクルロッカー前期の働きは、低い重心位置を一番高い重心位置まで持ち上げます。

この時に股関節と膝関節の筋肉は伸びる方向へ働いて、重心を高い位置に上げるように働きます。

 

アンクルロッカー後期の働きは、一番高い位置にある重心が前方へ加速しながら下がってくるのをブレーキをかけながらスピード調整します。

 

このスピード調整をするのがふくらはぎの筋肉であるヒラメ筋です。

ヒラメ筋 

〜ヒラメ筋の詳しい解剖〜

起始:腓骨頭,ヒラメ筋線

付着:アキレス腱を介して踵骨隆起

神経:脛骨神経(S1.S2)

作用:足関節底屈,内反

 

フォアフットロッカーとは?

フォアフットロッカーは立脚終期で起こり、かかとが地面から離れつま先で蹴るときに起こります。


フォアフットロッカー

引用1)

 

アンクルロッカー後期からフォアフットロッカーにかけ前方への加速力は増加します。

フォアフットロッカー 

引用1)

これを腓腹筋やヒラメ筋によって速度を調整します。

 

この時、最も腓腹筋やヒラメ筋が働き最大筋力の80%程度働きます。

腓腹筋

 

〜腓腹筋の詳しい解剖〜

起始:大腿骨内外側上顆

付着:アキレス腱を介して踵骨隆起

神経:脛骨神経(S1,S2)

作用:足関節底屈,内反

 

 

このフォアフットロッカー機能はとても重要で、これは正常に働いていないと歩幅が狭くなったり、歩行速度が遅くなります。

 

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まとめ

足首の歩行の中でとても重要な働きをしています。

足首には衝撃吸収をしたり効率よく歩けるようにする働きがあり、これをロッカーファンクションといいます。

 

ロッカーファンクションは三種類に分かれ、それぞれ重要は役割があります。

これらが働くことで効率よく歩くことが可能になっています。

 

今回はロッカーファンクションについてご紹介しました。

足首は小さい関節ですが、実は歩行と親密な関係があります。

 

足首の骨折をし、関節が固くなったり筋力が低下すると歩行に大きは影響が出るため注意しましょう!

足関節のケガについてはこちらの『病気別一覧』でご紹介してます。

ご興味があればご覧ください。→病気別一覧はこちら。

 

引用・参考文献

1)月城慶一ら:観察による歩行分析.医学書院.2005

2)石井慎一郎:レクチャーノート 歩行の臨床バイオメカニクス.南西書店.2012

 

今回のおすすめの本

 

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